こんにちは!!
トコ助産院です。
先日、第11回トコ助産院研修会を開催しました。
1部の講師は、
京都大学大学院教育学研究会教授
明和 政子先生。
明和先生は、野生チンパンジーの研究をし、ヒトと比較。
それらの違いより、ヒト特有の心の発達、脳の発達を研究されています。
今回の研修会のテーマは、『ヒトの脳と心の発達』。
難しいお話もありましたが、興味深く、あっと言う間の2時間でした。
その中で、赤ちゃんっておもしろいなぁ~
人って、すごいなぁ~と思ったのが、これ!!
脳と心の発達のお話をまとめます
胎児は、お母さんと他の女性の声を区別することが
研究でわかっているようで、
お母さんの声を聴くと、
25週の胎児が口をパクパクと開けて反応するんですって!!
脳の神経細胞が一番多い時は、胎児期から2か月まで。
それは、どの環境で生まれても、
順応して生きていけるように準備を持って生まれてくる。
お母さんの声に反応するのも、
胎児のうちに、生存する環境を整えている。
ということなのです。
確かに、生後間もない赤ちゃん。
お母さんの声に反応を見せますよねぇ。
お母さんでない私が、「よしよし~」と抱っこすると、
「この人はお母さんじゃない!!」というセンサーを
発動して、泣く子もいます。
そして、その発達した神経細胞の刈込み作業が始まるのが、
生後8か月から7歳。
自分が生きていく上で、必要な部分を残して、
そうでない他の部分は刈り込んでいくのだそうです。
例えば、英語の『L』と『R』などの発音の聞き取りは、
「7歳ぐらいまでに始めた方がいいよ。聞き分けの耳が閉じるからね」
と聞いたことがあります。
このことなんですねぇ。
そして、もう一つ!!
赤ちゃんは、ただ寝て、泣いて、おっぱいを飲んで・・・とだけをしているのではありません。
聴覚、視覚、触覚を刺激すると、脳が活動する様子が見られるそうです。
・見つめ、微笑む(視覚)
・身体に触れる、くすぐる(触覚)
・高い声で話しかける(聴覚)
の中で、
①高い声で話しかけながら、くすぐる
②高い声で話しかける
であれば、①の触覚を伴った方が、
より強い脳活動が起こるそうな・・・
赤ちゃんは、身体に触れることで、脳の学習力を促すことができる。
ということなのです。
大人でもそうかもしれません。
何か覚えたい時、手を動かしながらとか、
歩きながらとか、書きながらとか・・・
そんなので覚えやすかったりしますものねぇ。
赤ちゃんも、
例えば、手をなでなでしてもらいながら・・・
脚をすりすりしてもらいながら・・・
歌を歌ってあげると、脳がメキメキ活動するのでしょう!!
そして、そんな脳の活動は、大事な母子愛着の形成へと繋がります。
お母さんが、泣いている子に
「どうしたん?」と微笑みながら、抱っこするとき。
「おなかすいたんか?」と授乳するとき。
↓
赤ちゃんは、「この人は、私を『心地よい』状態にしてくれる」と学習する。
↓
そのうち、お母さんを見ると、心地よい感覚を抱く。
↓
『母子愛着=アタッチメント』が生まれる。
そのアタッチメントが、今後、生きていく上で
他者と円滑に関係を築いていくための土台となります。
長くなったので、
ここらで一息ついて・・・
後半は、脳のシステムのお話です。
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